ウェールズ・ナショナル・オペラ

指揮 トマーシュ・ハヌス

監督 デイビット・パウントニー


チケット

イギリスは、数十年前にレオシュ・ヤナーチェク作品への世界的興味の波が起きた場所であり、監督のデイビット・パウントニーは間違いなく、ヤナーチェク作品の表現者として認められています。2004年の音楽祭においてはブルノの楽団と共に『イエヌーファ』を公演しています。今回、既に彼のクラッシック舞台といえるヤナーチェク最後のオペラ『死者の家から』を、自らが美術監督を務めるウェールズ・ナショナル・オペラと共に演じます。ウェールズ・ナショナル・オペラの素晴らしいオーケストラの指揮者台に立つのは、同オペラの音楽監督トマーシュ・ハヌスです。この公演は音楽祭に大きな影響を及ぼすことでしょう。なぜなら、この場でジョン・ティレル教授による新しく、そして評価の厳しいバージョンが演じられるからです。これはおそらく、ヤナーチェクが理想としながら完成に至れなかった作品に一番近い形で再構成されています。

「どの作品にも神のひらめきがある」-1928年6月、レオシュ・ヤナーチェクは9番目で、彼にとっては最後のオペラ『死者の家から』の譜面のヘッダーにそう書き記しました。作曲のインスピレーションをロシア文学から得たのは、初めての事ではありません。この曲の場合は、シベリアの刑務所での厳しい生活を描いたドストエフスキーの小説「死者の家から」が題材となっています。ヤナーチェクがこのテーマを音楽化したことは、チャペクの『マクロプロス事件』の場合と同様に周囲を驚かせました。心理状態が広く表現され、状況説明が細かく、心理学的分析や哲学的考察が含まれ、モノローグで物語が進行し、会話は最低限しかなく、主人公も信仰のない女性の登場人物もいない壮大な物語は、オペラ向きの作品とは言い難かったのです。ドストエフスキー作品が壮大だったことから、ヤナーチェクは多くの変更と登場人物数の削減をせねばなりませんでした。作られたリブレットはどこにも見つかっておらず、キーワードのかかれたあらすじだけが残されています。しかしヤナーチェクはオペラを完成させることのないまま、1928年8月12日に亡くなりました。1929年秋、ブルノの劇場がオペラを上演しようと考えたとき、その必要な改編をヤナーチェクの弟子で指揮者のブジェチスラフ・バカラとオスヴァルド・フブナが引き受けました。楽器分けを完成、歌の細かな修正をし、終わりの悲観的な印象を和らげることを目的とするものです。

パトリツィエ・チャーストコヴァー